歯科経営実務編
こんにちは。FPおじさんです。(^^♪
今回は、歯科医業経営コンサルティング講義の第16回目になります。なお、公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会様のテキストを参考にさせていただき、ポイントを整理していきたいと考えております。
〈歯科医院コンサルティングマニュアル(中級編)〉
https://books.rakuten.co.jp/rb/16257464/?l-id=search-c-item-img-01
〈第3章 歯科医院の経営改善支援〉~第2節 経営戦略の策定~
前回、他医院との差別化を図り、かつターゲットを絞って戦略を練る場合に最も多用される手法「SWOT分析」を紹介しました。今回は、その内容を具体的に解説します。「強み」や「弱み」を正確に把握するため、一般企業でも常に用いられています。
〈SWOT分析〉
- 強み(Strength) ⇒ 自医院(内部環境)の強み
- 弱み(Weakness)⇒ 自医院(内部環境)の弱み
- 機会(Opportunity)⇒ チャンスにつながる外部環境
- 脅威(Threat)⇒ ピンチにつながる外部環境
上記4つの項目をクロス・マトリックスさせることで「4つの視点」から分析を行うことができます。そして、その分析結果をベースに「4つの方向性」が導き出されます。
〈4つの方向性〉
- 強み(S)×機会(O)⇒ 「機会」に「強み」をぶつける
- 強み(S)×脅威(T)⇒ 「強み」を生かして「脅威」を避ける
- 弱み(W)×機会(O)⇒ 「弱み」を強みにまで強化し「機会」をつかむ
- 弱み(W)×脅威(W)⇒ 「脅威」に対して「弱み」があれば競争を避ける
〈歯科医院SWOT(例)〉
(強み)
- 説明が丁寧で患者の話をよく聞き、フランクに接することができる。
- 医院が新しく最新設備を導入しており、夜遅くまで診察をしている。
- スタッフが親切で人当たりが良く、ネットの口コミも問題がない。
(弱み)
- 治療オプションが少なく、施術時間(チェアタイム)が長い。
- 患者に対する完治後のフォローが不足しており、対処療法になっている。
- スタッフの意識・習熟度が低く、同じ指示を繰り返す必要がある。
(機会)
- 医院の立地が良く、患者が通院し易いため評判も上々である。
- 患者が求める自費治療の内容が、院長の目指す方向と合致してきている。
- 医師が若いため新しい知識や技術を持っているという印象がある。
(脅威)
- 自医院の近隣に他医院の数が多く、競争が激化してきている。
- 都会の商業地で開業した場合と比較し、自費治療を望む患者が少ない。
- 現状では、どこにでもある普通の歯科医院という印象が定着している。
以上、新型コロナウイルスの一日も早い収束を心から祈念しながら、気合を入れてブログ講義していきたいと思います。皆さんも全集中水の呼吸でブログを読んでくださいね。(合掌)
出典:歯科医院コンサルティングマニュアル(中級編)