会計実務編
こんにちは。FPおじさんです。(^^♪
前回につづき、今回も「為替予約」について解説していきます。今回は、為替予約における「振当処理」をみていきます。今年の税理士試験で出題された論点です。(笑)
為替予約は、原則として独立処理を適用しますが、「ヘッジ会計」の要件を満たしている場合には、特例として振当処理を適用することができます。
振当処理は、下記の区分に応じて会計処理が異なります。
- 外貨建取引発生後に為替予約を付した場合
- 外貨建取引発生時までに為替予約を付した場合
〈1.外貨建取引発生後に為替予約を付した場合〉
- 取引発生時 ⇒ 取引時の直物レートで換算
- 予約時① ⇒ 直々差額を「為替差損益」として認識
- 予約時② ⇒ 直先差額を「前払費用」又は「前受収益」として認識
(注1)直々差額 ⇒ 取引時の直物レートと予約時の直物レートの差額
(注2)直先差額 ⇒ 予約時の直物レートと予約時の先物レートの差額
- 決算時 ⇒ 直先差額のうち当期分を「前払費用」又は「前受収益」から振替
- 決済時 ⇒ 直先差額の残額を「前払費用」又は「前受収益」から振替
〈2.外貨建取引発生時までに為替予約を付した場合〉
- 取引発生時=予約時 ⇒ 直先差額を「前払費用」又は「前受収益」として認識
- 決算時 ⇒ 直先差額のうち当期分を「前払費用」又は「前受収益」から振替
- 決済時 ⇒ 直先差額の残額を「前払費用」又は「前受収益」から振替
※取引発生時=予約時のため、直々差額は発生しません。