FP実務編
こんにちは。FPおじさんです。(^^♪
実務が忙しくブログの更新ができませんでしたが、今週に入り中国の不動産最大手である「恒大集団(China Evergrande Group)」の債務デフォルト危機に関する記事が目立ち始めましたので緊急報告します。
株価の推移をみると2017年末の高値1株=31.55ドル(HKD)から暴落して現在、1株=2.55ドル(HKD)になっており、かつ社債格付も「CC」であり破綻リスクを織り込む水準です。
ネットニュースでは、2021年6月末現在、有利子負債5,718億人民元(約9.8兆円)、純利子負債4,101億人民元(約7.0兆円)になっています。また、社債については、約2.1兆円(192億3,600万USドル、1.01億香港ドル)の発行残高があるようです。
中国の不動産バブルについては近年問題視されてきましたが、最終的には中国政府が公的資金を注入して救済するという楽観的シナリオから国際的に大きな問題として扱われることはありませんでした。
ただ、ここに来て新型コロナウィルスの問題、大洪水への対応に対する政府批判、さらには米中の関税問題などで、中国政府は窮地に追い込まれているのは周知の事実です。先日、TPP(環太平洋パートナーシップ)への参加意思表明には驚かされました。
万が一、恒大集団(China Evergrande Group)の社債がデフォルトを起こした場合、13年前のリーマンショック(金融危機)が再燃するのではないかという懸念が広がり大きなニュースになっているのです。
さらには、世界の著名投資家ジョージ・ソロス氏が英紙「フィナンシャル・タイムズ」に対して中国への投資について警鐘を鳴らす寄稿を行い世界の投資家が動揺しており、世界の投資環境は非常に不安定な状況です。
米国FRBによるテーパリング(金融緩和引き締め)も近づいており、9月末に向けて世界の金融市場は非常にボラティリティの高い展開になるのは必至です。中国恒大集団のデフォルト懸念についてはかなり金融市場が織り込んでいるためリーマンショックのような金融危機には発展しないでしょう。
ただし、世界の株式市場は金融緩和により史上最高値圏にあるのも事実であり、利益確定売りのトリガー(引き金)になる可能性は高いと思います。日本の株式市場は、菅政権の退陣報道により一時的なプチバブルが発生しています。
週明け、日本ではシルバーウィークに突中して株式市場が休場になりますが、世界市場は当然に動いています。株価の動向は神のみぞ知ることですが、世界の株価が暴落するようなことがあれば大きな買い場を提供してくれることでしょう。
〈Bloomberg 中国恒大集団 株価〉
https://www.bloomberg.co.jp/quote/3333:HK
〈注意〉
上記内容は、FPおじさんの私論であり一切の責任は負いかねますので、最終判断は自己責任で宜しくお願いいたします。