啓蒙思想編
こんにちは。FPおじさんです。(^^♪
前回に続き、混迷の時代を生き抜くためのバイブル福澤諭吉先生の「学問のすすめ」を読み解きながら、今私達がすべきことは何かを考えて行きたいと思います。齋藤孝先生が現代語訳された「学問のすすめ(ちくま新書)」をご準備ください。
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〈第15編〉判断力の鍛え方「疑った上で判断せよ」※中略
信じることには偽りが多く、疑うことには真理が多い。文明の進歩は、この世にある形ある物についても、あるいは形のない社会的な物事についても、その働きの元を探究して、真実を発見することによる。西洋諸国の人民が、今日の文明に達した原因も、すべて「疑うこと」というこの一点から出ているのだ。
異論を出して議論し、事物の真理を求めるのは、まるで逆風のなか船を進めるようなものだ。航海では、しばしば順風を利用できるけれども、社会的な事象については、決してそういうことはない。
しかし、社会が進歩して真理に達するには、この異論を出して議論する以上の方法はないのだ。そして、そこで争われる説というのは、疑いの一点を原因として生まれてくるのだ。信じる、疑うということについては、取捨選択のための「判断力」が必要なのだ。学問というのは、この判断力を確立するためにあるのではないだろうか。
〈FPおじさんインプレッション〉
昭和バブル崩壊後、平成を経て令和と時代が流れましたが日本経済(GDP)は約30年間全く成長していません。マクロ的な視点で見るとITバブル崩壊やリーマンショック、震災などに伴う理由も考えられます。
一方、ミクロ的な視点で見ると日本社会の闇の部分が大きく影響しているとFPおじさんは感じています。日本では、会社でもプライベートでも協調性ばかりが良しとされ、異論を唱えればたちまち、パワハラや仲間外れにされる傾向が強く心の病に罹患される方も多くおられます。
福澤諭吉先生は、文明の発達には「疑うことというこの一点だと」協調されておられます。また、「異論を出して議論し、事物の真理を求めるのは、まるで逆風のなか船を進めるようなものだ」とも教示されておられます。
今後、Society5.0の時代においては、より仮想空間(バーチャル)における議論が行われることになりますが、上記の日本人気質に変化がなければ日本経済の成長は限定的だと思います。異質な提案や文化を受け入れる寛容性(多様性)こそが成長ドライバーになると考えています。
出典:現代語訳 学問のすすめ
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