FP1級おじさんの日記

税理士を目指すFPおじさんの奮闘記

ソフトバンクGの経営コンサル②

FP実務編

こんにちは。FPおじさんです。(^^♪

 

前回につづき、今回も「ソフトバンクG」の経営状況についてみていきます。前回、ソフトバンクGが投資会社だと解説しました。営業利益の約半分がファンドからの収益になっています。

 

2019年3月期に、営業利益2,353,931百万円を計上して株式市場を驚かせました。ただし、この営業利益には恐ろしいカラクリがあります。この営業利益の53%がファンドからの収益ですが、詳細は下記の通りです。

ソフトバンク・ビジョン・ファンド及びデジタルファンド投資損益〉

  • 投資の売却による実現損益 296,531百万円
  • 投資の未実現評価損益 1,013,228百円
  • 投資先からの利息配当収益 4,522百円
  • 為替換算影響額 △11,443百円
  • 営業費用 △46,197百円
  • ファンド利益 1,256,641百円(セグメント割合53%)

 

みなさん、上記の投資損益を見て何が恐ろしいか理解できますか?そうです。ファンド収益の大部分が「未実現利益(含み益)」なのです。(驚愕)この含み益が、何らかの理由で吹っ飛んだ場合、株式市場から見放されてソフトバンクGの株価は暴落します。

 

現在、世界経済は踊り場にきています。米中貿易摩擦北朝鮮問題、香港問題、イギリスのEC離脱問題、ドイツ銀行破たん懸念など、マクロ経済の状況は、大変厳しい状況です。

 

また、ソフトバンクGのファンド投資先であるレンタルオフィス事業会社「wework」が大問題を引き起こしています。大赤字の企業であるにも関わらず、2017年には企業価値を5兆円と算出しソフトバンクGは、1.1兆円も出資しました。

 

その「wework」が、米国ナスダック市場へ上場(IPO)を計画していましたが、上場に際し、決算内容があまりにも悪いため上場できなかったのです。これに伴い、CEOアダム・ニューマン氏が辞任する問題に発展しており出口が見えない状況になっています。

 

さらに、投資先である上場企業「Uber」や「Slack」の株価が大きく下落しています。

 

以上が、ソフトバンクGの経営状況になりますが、引き続き注目して行きたいと思います。ソフトバンクG発の大恐慌が起こらないことを願うばかりです。リーマンショックもそうでしたが、実体経済と無関係なファンド破たんに伴う不況によりババを引くのは、いつも弱者である国民です。(合掌)

 

〈注意〉

上記内容は、FPおじさんの私論であり一切の責任は負いかねますので、最終判断は自己責任で宜しくお願いいたします。

 

出典:ヤフーファイナンス

https://profile.yahoo.co.jp/consolidate/9984

 

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