FP1級おじさんの日記

税理士を目指すFPおじさんの奮闘記

CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)とは②

FP実務編

こんにちは。FPおじさんです。(^^♪

 

前回につづき、今回もCDSをみていきます。リーマンショックの際、リーマンブラザーズにお金を貸していた銀行へCDSを販売していたのがアメリカの大手保険会社AIGです。AIGは、CDSの破裂を米国政府の公的資金で回避しました。

 

AIGと同じ手法により、全世界規模でCDSを販売しているドイツ銀行ですが、AIGをはるかに超える金額のため、万が一CDSが破裂しても独政府には救えないと言われています。

 

さて、そんなCDSですが、スキーム概略は下記の通りです。リーマンショックの際、AIGが行っていた例で解説します。

  1. リーマンブラザーズ ⇒ サブプライムローン証券化して販売
  2. 複数の金融機関 ⇒ リーマンブラザーズへ資金融資
  3. 米国AIG ⇒ リーマンブラザーズの破綻に備えCDSを金融機関へ販売

 

上記のスキームの通り、複数の金融機関がリーマンブラザーズに融資した資金(クレジット)が回収不能デフォルト)になった場合に、その肩代わり(スワップ)をしてくれる保証契約が、CDSクレジット・デフォルト・スワップです。

 

リーマンショックの際、サブプライムローンの焦付きによりリーマンブラザーズから複数の金融機関が資金を回収できなくなりました。これに伴い、CDSが発動してAIGが保証することになりましたが、その金額があまりにも多額で肩代わりできなくなったのです。

 

AIGは、米国政府の公的資金注入により救済されましたが、全世界に波及したリーマンショックによる経済危機は記憶に新しいと思います。日本経済も例外ではなく、大混乱に陥りました。

 

英国のEU離脱問題、米中貿易戦争、トルコ問題などに伴い、ドイツ銀行CDSが破裂した場合には、世界大恐慌レベルの経済危機を引き起こす可能性があることを指摘しておきたいと思います。

 

ドイツ銀行CDSがいつ破裂するのかは、予測できず神様しか分かりません。ただ、重大なリスクが存在する以上、株や投資信託などで資産運用している方は、一旦、資金を引き上げてリスクコントロールすることをFPとしてお勧めします。

 

現在、資産を預けている銀行や証券会社は、絶対に上記のようなアドバイスをしてくれません。当然ですよね。自分の首を絞めることになるからです。ただ、覚えておいていただきたいのは、最後にババを引くのはいつも個人投資家なのです。(合掌)

 

〈注意〉

上記内容は、FPおじさんの私論であり一切の責任は負いかねますので、最終判断は自己責任で宜しくお願いいたします。

 

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